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『グリザイアの果実』感想

1483字

紹介

基本情報

グリザイアの果実は2011年にフロントウイングから発売された商業エロゲである。

 

購入時期や事前情報

2021年4月に購入した。

数年前に、テレビでグリザイアの名を冠したアニメをチラッと見た記憶がある。内容はあまり覚えてないが、テレビCMなどでも本作を目にしたことがあるくらいなので、有名作である。

 

リンク

DLsite版


公式紹介

——その学園は、少女達の果樹園だった。

外敵から隔離された学園にやってきたのは、生きる目的をなくした一人の少年。
守るべき物を見失い、後悔と贖罪のみに費やされる人生の中で、
その少年に残されたのは首に繋がれた太い鎖と、野良犬にも劣る安い命。
そして少年は、その学園で少女達と出会い、新たな希望を見つけ出す。

——その少女は、生まれてきたことが既に間違いだった
逆らった罪——
——生きながらの死
誰も守ってなんかくれない——
——そして生き残った罰。

そこは、少女達の果樹園。
彼女達は、後悔の樹に実った懺悔の果実。
そんな少女達に、俺は一体なにが出来る…?
それは、一人の少年が夢見た永遠の希望——

 

感想

ストーリー&キャラクター&エンディング

ハイスペック主人公が入った学園には美少女が5人いるだけ。彼女らと交流していくうちに次第に彼女らの凄惨な過去が明らかに。主人公は彼女らの悩みを解決しながら彼女らとチョメチョメしていく…設定と導入だけを見ると、車輪の国を思い出す。

しかし、いざ蓋を開けてみると、車輪の国とは全く違う出来だった。

個別ルートに入るまでには非常に長い共通ルートがある。日常ルートというか、学園でのヒロインたちの日常の断片が延々と見せられるわけだが、これが個人的には全く面白いと感じられなかった。テキストが合わないというか、メリハリがないというか、主人公に感情移入できないというか、印象的なキャラがいないというか…とにかく読むのが苦痛だった。最初の30分くらいは頑張れたが、ずっと同じ調子のものが延々と続くし、変化の兆しもなかったので、飛ばしながら読んだ。

個別ルートに入っても、しばらくは共通ルートのような感じで進む。そして各ヒロインの過去を見せられる。これに少し期待したわけだが、エロゲをある程度やったことがあれば、あるいは他のコンテンツをある知ってる人間ならば、そこまでの意外性はないと感じるでしょう。結局、最後まで楽しめなかったのだ。

自分が本作を楽しめられなかったのは、共通ルートの冗長さが一番の原因ではないかと思う。つまらないのはいいとして、それがあまりにも長すぎたのだ。そして主人公を好きになれなかった。主人公の強さを裏付けるもの、つまり過去篇ってことでしょうが、それがなく、ただのおれつえええになってしまっていた。その二つで、個別ルートでのヒロインたちに魅力を感じることができなかったと思う。三部作ってことですべてを説明しなくていいってことだろうが、しかし一本の作品として見た場合、それはいかがなものだろうか。

ヒロインたちのキャラデザは悪くなかった。

 

エロシーン&CG

絵のクオリティはサンプルからもわかるように、とても高い。

エロシーンは多いキャラでも5つで、少ないキャラだと2つしかない。抜きゲではないため、実用性は皆無。

 

音楽

ルートごとにエンディング曲が用意されているが、これといって印象に残ったものはなかった。

 

まとめ

有名で評判のいい作品だが、楽しめなかった。ボリュームもあるし、絵や音楽などはよくできているが、ストーリー部分が自分には合わなかった。

とはいえ、三部作は全部購入した。なんならファントムトリガーもだ。一応続きはやる。