エロゲ日記(仮)

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『SWAN SONG』感想

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2031字

swan songは2005年Le.Chocolatから発売された商業エロゲである。シナリオライター瀬戸口廉也

2020年7月にセールで買った。瀬戸口廉也というライターはいろんなところで目にしますが、氏の作品をプレイするのはこれが初めてである。スワンソングについては良い評判をたくさん目にするので、期待を込めてプレイした。

自分はできるだけエロゲの時期に合わせてやろうとしてるので、今年の1月末から2月初旬にかけて本作をプレイした。それが幸いしたのか、プレイ中にちょうど雪も降った。また、こういう有名な作品の感想を書くのはとても難しい上に自分の都合もあり、プレイしてから9か月後に感想を書き上げることとなった。

プレ・スワンソングというネットで公開されてるゲーム本編の前日譚がある。購入を迷われてるのであれば体験版が用意されてるので、おそらく本編をクリアした人向けでしょう。

DMMDL版


公式紹介

それまで通り過ぎるだけの他人だったぼくたちは
大きな運命の煮えたぎる一つの釜の中に投げ込まれてしまった。

まもなく一年を終えようとする12月24日。
降誕祭の前日。その山奥の都市には昼頃から雪が舞い落ちて、
ホワイト・クリスマスを祝う喜びに満ちた空気が街中を覆っていた。
レストランや駅を飾るイルミネーションは、陽が落ち、人々が眠りについた後も、しずかに瞬いていた。

その幸福な眠りを乗せた大地が、突如として揺れ、そして平和な世界は一変する。
アスファルトは裂け、建物は崩れ落ち、暗闇のあちこちから恐ろしい悲鳴があがった。
ごく平穏な住宅街の光景は、瞬時にして地獄の景色となる。
その街で一人暮らしをする大学生尼子司は、混乱の中で奇跡的に一命を拾った。
廃墟のなかを彷徨ううちに自閉症の少女八坂あろえと出会う。
そして彼女と共に避難先を求めて歩きはじめた。
風が強くなり、すっかり吹雪となってしまった街。
瓦礫を踏みしめながら、司たちは辛うじて体を風雪から守ってくれる建物を見つけた。
それは古ぼけた教会で、司はひとまずその場所で休憩を取ることに決めた。
司と同じ様に地震で家を失った若者達が、やはり同じ様にして、集まってくる。

そうして、雪の降る教会で、彼らは出会った。

 

感想(これより先はネタバレあり)

[ストーリー&キャラクター&エンディング]

主人公は一応存在するが、チャプターごとに異なるキャラの視点で物語が進むので、各キャラの心情が分かる。本作は鬱ゲであると事前で聞いていたので、プレイ時にいろいろと勘ぐってしまっていた。田能村は善人に見えるが土壇場で裏切るやつではないか、柚花と雲雀はあろえをいじめるのではないだろうか、集団の物資が困窮した際、手の不自由な主人公が優先的に淘汰されるのではないか、などなどと考えたが、みなことごとく外れていた。また、抜きゲのノリで、暴徒にさらわれたヒロインが襲われるのではないと期待推測したが、襲われてヒロインはすぐに死体になっていた。

プレイし終えたときに感じた一番の疑問は、あろえの役割であった。あろえのパケ絵はとてもインパクトがあるので、彼女は物語の進行上のカギを握っていそうだが、そういうわけでもなく、むしろ影が薄いようにさえ感じた。本作は極限状態に置かれた人々の心情や行動を描くものなので、そこに障害者であるあろえを投入したのは間違いなく何かしらの意図があるはずだ。しかし、自分にはその意図をくみ取ることはできなかった。

本作には二つのエンディングがある。一つでは主人公一味がほとんど死亡する、もう一つでは全員生存した状態で希望をもって生きていく。前者はとても納得できた、というより、作者はこのエンディングを書くためにそれまでの物語を組み立ててきたのではないだろうか。一方で後者は突如ご都合主義となり、何もかもがうまくいくようになった。夢落ちといわれても驚かないほどだった。私にとっては蛇足であった。鬱ゲを嫌うプレイヤーに対する配慮だろうか。

終盤で、人を殺す選択肢を押すとピンポンと正解の音が鳴る演出はそこそこ寒かったです。

[テキスト]

テキストウィンドウがなく、会話より、状況説明が多いため、かなり小説っぽく感じてしまう。

[エロシーン&CG]

立ち絵がないため、背景のグラフィックがより強調される。序盤で地震で画面が揺れる演出は見た瞬間悪くないと思ったが、しばらく振動が続くため文字がかなり読みづらかった。

エロシーンもシナリオゲなので、特筆すべきところはない。

[BGM]

雰囲気が良い。ホーム画面で流れるテーマミュージックが印象的だった。

[システム]

システム周りのフォントが見づらいが、すぐに慣れた。

[まとめ]

本作には焦燥感、緊迫感そして次の展開を期待する魅力があった、そして名作といわれるほどの完成度もあった。しかし、鬱ゲと聞いていたのでいろいろと勘ぐってしまい、その後の展開も想像を超えるものがなかったので、そこまで面白く感じることはなかった。