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三枚のおふだR まほろばの十二妖女は2018年にミンワから発売された同人エロゲである。公式ジャンルは色仕掛けシミュレーションRPG。
2020年7月に購入した。人外娘やモンスター娘があまり好きじゃないが、本シリーズの販売数の多さを見て、セール時に無印と本作を購入した。前作はすこぶるよかったので、期待を込めて本作をプレイした。
前作を楽しめたのならプレイすべき。前作をまだプレイしていないのであれば前作からプレイすべき。前作は税抜き100円でとてつもないボリュームだったが、本作は税抜き500円で倍以上のボリュームとなった。ゲーム内容も前作から進化したので、おすすめです。
公式紹介
心を挫けば・・・魅入られる!
負ければ吸われる肝試し・・・。
妖女たちの誘惑・色仕掛けを耐えぬき
人の強さを示せ!
ヒロイン12体!
夜山を生き抜くRPG!!
とある理由で「妖怪の山」に住み込むことになった主人公。
人の精を吸い取り堕落させる妖女たちに、日々身体を狙われる生活を送ることに・・・
触手、粘液、洗脳術・・・
魔力を孕んだ彼女たちの誘惑は、主人公の意志を削り取る・・・。
時には蔑まれながら精を搾取され・・・
時には求愛されながら優しく「つがい」に堕とされる事も・・・
鬼・大蛇・女郎蜘蛛・カラクリ・妖狐・etc・・・
童話の世界からR指定で蘇った妖怪たちが、あなたを魔の沼へ誘い込む・・・
人魔入り混じる12名のヒロインたちを刮目せよ!
感想
[ストーリー&キャラクター&エンディング]
話は前作の続きから始まる。マガツの下で修業することを決めた主人公だが、来る日も来る日もまぐわいの日々。それじゃ修行にならないと自らマガツの管轄外へ出向き、そこの敵対している妖魔と戦う話。前作をやらなくてもいいように作られているが、設定で前作をプレイしたかどうかを選べることができ、それでセリフに少々変更がある。前作をプレイしたことのある人向けに用意されているセリフもあるのだ。ストーリーは前作同様笑いあり涙あり、終盤は少年漫画のような熱い展開と演出がある。アズキ戦前の移動していくとクレジットが表示される演出好き。
サブタイトルにある通り、本作には前作からの5キャラと7人の新キャラで合計12キャラいる。しかし、前作は5キャラみんなキャラが立っていたが、本作は全体のボリュームが増えたせいでどうしても出番が少なくなり目立っていないキャラがいる。
・マガツ
無印で一番好きだったキャラ。おっぱいがでかくてエッチ。しかし本作ではあまり出番がない。エロシーン自体は少なくないがストーリーに絡んでこないのは残念だった。エロシーンはなんだかんだで和姦ばかりだった。これはこれで悪くはないが、私はもうちょっと刺激が欲しい年ごろである。がちがちの逆レが欲しい…
・やまちち
無印から。作中で一番おっぱいが大きいらしい(名は体を表す)。前作は敵の一人だったがその後和解し、主人公と主従関係を結び、本作はずっと透明化して主人公後ろにいたらしい。主人公が敵に犯されている間はオナニーしていたらしい(どっかのモブキャラのセリフより)。思いがかなえて主人公とセックスしないと出られない部屋に閉じ込められる。よかったね。主人公をかばって死にそうになる。そこそこ強い。口をすぼめるような表情差分がかわいかった。
・妖狐
無印から。モブ以外に嫁狐というキャラがいるが、出番が少ない。本作から嫁狐の姉の色狐が新しく登場。どちらかというとこっちのほうがインパクトが強かった。そして案外強いらしい。妖狐自体は一番多く登場したキャラではないだろうか、エロシーンも一番多かった。
・あかなめ
無印から。モブ以外に友達になったのがいるが、どっちもあまり出番がなかった。無印のふたなりのシーンがよかったけど、本作にはそういうくだりはなかったな。
・コダマ
新キャラ。デザインがいい。おそらく本作で一番絡みが少ないキャラではないだろうか。移動に手間がかかるからかな。姫コダマというボスもいたが、そんなに印象に残らなかった。
・ざしき
新キャラ。のぶすまとお友達。おっぱいが大きくない。太ももで挟んでくる(グッド)。二回根比べするので出番が比較的に多く優遇されている印象を受ける。二回目の一枚絵も悪くなかった。
・のぶすま
新キャラ。やまちちの妹でざしきのお友達。やまちちもあの姿になる前はのぶすまのような姿だったらしい。おっぱいが大きい。姉と比べるとクールな性格。エロシーンで膜で包んでくるのはエッチだった。もっとやまちちとの絡みがほしかった。
・アシメ
新キャラ。ツクモが作ったアンドロイド。エッチ大好き。自分は機械姦とかが大の苦手なので、あまり好きじゃなかった。キャラは嫌いじゃないけど。
・ツクモ
新キャラ。三人の強敵の一人で副長老でクモ。ラボでのBGMもあってアンダーテ〇ルの某ステージを思い出す。敵だけど性格のせいであまり敵対してる感じがしない。出番は多く物語に大きく絡んでくる。研究者キャラあるあるですよね。でも個人的にクモがあまり好きじゃないんですよね。
・白羽
新キャラ。三人の強敵の一人。蛇。おっぱいが大きい。作中一番まがまがしいデザインになっている。マガツと同じくらい強いらしいが、精神が不安定なため、仲良くできる感じではない。戦闘も緊張感があり、いい意味でモンスター娘らしいと思った。自分のことを母さんと呼ばせるし、丸呑みしてくるので、個人的に性癖にささるキャラだった。ショタが怯えるのがいいんですよ(有識者)。戦闘外で主人公ともっと絡んで欲しかった。一応新キャラの中で一番のお気に入りだったりする。ふと思ったのだが、自分は無印をプレイする前はモンスター娘や人外娘を全く好まなかったが、無印をプレイして、本作で一番モンスター娘らしいデザインの白羽を最初に見たとき、「エロそうだな」と思いました。これはいわゆる「目覚めた」というやつではないだろうか。だとすると、ミンワさんには礼を言わなければいけませんね。
・アズキ
新キャラ。三人の強敵の一人で白羽に妖魔にされた元人間。見た目からしてマガツの妹かと思ったが、そんなことなかった。新キャラの中では白羽の次にお気に入り。最初は強気でバイオレンスに主人公に逆レを仕掛けた。これは評価に値する。しかしストーリーが進むにつれてツンデレなところが露わになってくる。終盤になると主人公といい感じになってたりする。個人的には最初に逆レをしたころの性格の方がいろいろと捗るんですけどね。モンスター娘と仲良くやるのが本作のストーリーの核心だから仕方ないが。
無印のラスボス。主人公の因縁の相手。実用性が感じられない。一人称俺。しかし、終盤には力でナイスバディを手に入れ、なかなかにエロいデザインの巨大明海に変身。デザインはすこぶるよかったうえに逆NTRを仕掛けてくるため、自分の中での大明海の順位が一気に上がったが、口調が相変わらずそそらないため、マガツほど好きになれなかった。今後に期待したい。
本作のみを見た場合の好きなキャラは(キャラとエロシーンで判断)
白羽>アズキ>マガツ>やまちち>ざしき>色狐>巨大明海>のぶすま>コダマ>あかなめ>アシメ>嫁狐>ツクモ>モブ妖狐>>>>>大明海
無印を含めるとマガツとあかなめの順位がだいぶ上がるけどね。
本作はキャラやステージが増えたが、エンディングは前作と似ており、熱いBGMのなかでそれまでに戦ってきた敵や仲間から教わった技を使い大明海と戦い、殴り合う。王道の展開だった。最後はアズキを少しひいきしたが、さすがに12人のキャラを一気に前面に出すわけにも行けないわけだしな。無印ではエンディング後がしっかりと説明されたが、本作ではそれが説明されなかった。続編をやればわかることだろう。
最後に気になった点として、前作同様だが、音量調整ができないのをどうにかしてほしかった。全体的にBGMもSEに大きかった。
[エロシーン&CG]
回想部屋は前作より使いやすくなったが、いちいち再現しなきゃいけないのはどうかと。確かにエロシーンの前の会話やシチュエーションも込みのほうが楽しめるが、のぶすまとのレースのような時間のかかるものもあるので、その場ですぐに見れる選択肢も欲しい。
エロシーンは大体のキャラは3~4種あり、狐は特に多かった。また、主人公以外に名前が設定できるプレイヤーを模したキャラのエロシーンもあった。エロシーンは一つ一つが長く、テキストを読ませるタイプのものだった。しかし、本作はボリュームが多いので、後半に行くとずっとテキストを読むことになり、飽きが来てしまう。そのため、ボイスが欲しい。前作同様、エロシーンは絵を揺らして、SEを大量に使うことでエロさを演出してきたが、それだけじゃ物足りないように感じてきた。特に大明海はテキストだけ読んでると抜けない…せっかくの巨大明海もテキストのせいで台無しだった。あと、白羽の声が聞きたい♡。また、前作と違い、明るい雰囲気になっているので、残念ながら追いつめられる感じがなくなったような気がする。白念がちゃんと恐怖を感じるのは白羽くらいじゃないだろうか。
印象に残ったシーンとして、白羽の作者イチオシイベント(こういうのがほしかった、作者いい性癖してるね~、でも丸呑みの一枚絵は欲しかった)、アズキの夜這い、お師匠様の夜這い、巨大明海のねっとりねとりババァ(一応NTR)がある。あと、異なるキャラでの複数プレイがほしかったな。やまちち+のぶすまとか、白羽+アズキとか、のぶすま+ざしきとか、マガツ+巨大明海(NTR)とかね。
[ゲーム性]
前作では敵との追いかけとシンボルエンカウントがゲーム性の大半を占め、特にシンボルエンカウントが賛否両論だった。個人的にはバトルとエロシーンをうまく結合したため、評価していたのだが、プレイ中にいちいちエンカウントしてめんどくさく感じたのは否めなかった。本作ではシンボルエンカウントをなくし、バトル(根比べ)はボスなど一部のみに限定し、さらにその難易度も前作から簡単にした。シンボルに接触してもダメージのみを受け、そのかわりステージのギミックに力を入れた。確かに本作のボリュームを考えると前作同様のゲーム性は受け入れがたい。そして本作のギミックはよく考えられているもので、最後まで飽きさせない面白さがあった。前作からあった追いかけやなぞ解き、そして新しく追加された色狐とのクイズ、白羽の心の中でのやまちちとのターン制バトル、大明海やアズキとのシューティングがあった。シューティングには「よくこんな遊び方思いつくな」と感心したし、クイズはイントロクイズがいい意味で一瞬意味が分からなかった。一方で、アズキとの銃撃戦と最後の巨大明海との追いかけがきつかった。とはいえ、本作にはどこでもセーブができるアイテムがあるので、それを活用すれば大丈夫。ゲーム部分の難易度は前作と比べると易しくなっており、プレイする上でストレスを感じることなく、サクサク進められるちょうどいい難易度だと思う。
また、前作はステージを移動しながら話が進められたが、本作には拠点(ヤリ部屋)があり、そこからいろんなところへ移動し、ワープ機能(本当は目的地まで走っていくらしいが)を駆使して進めるようになっている。拠点にも少し育成要素がある。
そして、やりこみ要素として、装備もアイテム(拠点で採れたものは例外)も使わずにボスとの根比べに勝利すると丸腰勝利という実績が解除され、回想部屋にそのボスのシンボルが展示される。それ以上でもそれ以下でもない。
[アニメーション]
終盤に唐突なアニメーションがあった。クオリティが高かったですね。欲を言えば、エロシーンにもアニメーションを…
[音楽]
前作同様、ステージやキャラごとにあったBGMがあり、色町とラボのBGMが印象に残った。さらに終盤に前作の終盤に流れた(多分)BGMを流すというなかなかに熱い演出があった。同人エロゲでここまでBGMにこだわっているものは少ないんじゃないだろうか。
[おまけ]
ダウンロードしたファイルに実績なし攻略データが入っており、最初から回想部屋に行けるようになっている。ストーリーを後から追うのは難しいから、楽しみながら攻略していったほうがいいと思う。回想部屋もクリアすれば回収してないエロシーンも見れるので。
ちなみに、体験版は本編とは異なるもので、新キャラの紹介と二つのエロシーンがある。エロシーンのCGは本編と同じものだが、セリフは違うもの。
[まとめ]
衝撃度はさすがに前作のそれより低いが、十分楽しめた。キャラクターも演出も同人とは考えられない完成度だった。相変わらずコスパ最強だった。
続編が楽しみだ。