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紹介
基本情報
〔él〕は2000年にエルフから発売された商業エロゲである。これは1991年に同社から発売されたELLEのリメイクであり、2017年にはwindows10対応版がfanzaにて発売された。読みはどれも「エル」である。
シナリオは蛭田昌人。
購入時期や事前情報
2023年2月に購入した。
エルフで蛭田昌人の作品なので購入した。しかし、それ以上の情報を何も知らなかった。
クリア後にいろいろと調べてみたところ、本作は日本最初のポイント&クリック方式アドベンチャーゲーム(ポインターを画面上で動かし、気になるところをクリックするタイプのゲーム。ダンガンロンパの操作パートがこれに当たる)だそうです。
おすすめポイント
ゲーム自体の面白さはさておき、上述したように、本作は日本最初のポイント&クリック型のゲームなので、それだけでもプレイしてみる価値はあると思う。クリアまでそれほど時間はかからないし。
リンク
公式紹介
A.D2030年を舞台にした18禁アドベンチャーゲームのWindows移植版。
環境破壊によりわずかな生存可能地域に争いのない理想社会を築く計画があがる。
計画を阻止しようとする反政府組織に対し、その壊滅を目的とするスナイパーのメンバーである主人公。彼は同僚の女性スナイパー「エル」に迫る犯行を阻止すべく立ち向かう。
感想
ストーリー&キャラクター&エンディング&システム
SFでミステリーで一本道のストーリーだった。
近未来の人類の話で、世界観や設定がいいため、序盤は楽しめた。しかし、中盤から駆け足になった印象を受ける。
キャラデザがよく、ワーズワースを思い出した。女性キャラだとクリスとエルは見た瞬間からワーズワースのシャロンに匹敵するデザインだと思った。
しかし上述したように、スナイパーの仲間たちは仲良くなる前に次々と死んだり、魅力的な女性キャラとのかかわりも少なく、一度エロシーンを見たらほとんど出てこなくなるのだ。もちろん、真相を知ったら、ある意味この辺のことも説明はつくが、にしてもなんだがよくわからない状態で最終局面を迎えるのは面白くなかった。
そして本作のなんとも言えないエンディングを迎えることになるが、二人で生きていくのところで終われば個人的にはある程度評価できるが、最後の最後でのあのどんでん返しはただただ不明瞭な後味の悪さを与えるのみで、蛇足だと思う。
こういうタイプのゲームは序盤から黒幕を推測しながらストーリー進行に一喜一憂して徐々に真実に近づきそうで近づけない感じで最後に黒幕の正体を知ってアッと驚くというのが理想的だと思う。自分もある程度進んだら全員のデータを見に行ってあれこれと推測した。例えばミステリアスなリンダや一見おとなしそうなクリスあたりが黒幕だと思っていたが、主人公はほかのキャラとそこまで関わらないため、これといって怪しい行動をとる人はいなかった。そして何とも言えないポジションのキャラが黒幕でしたと言われたときは反応に困った。
また、ポイント&クリックという部分についてだが、多くの場面で背景をクリックするとおかしなアニメーションが流れるところは蛭田昌人らしい。
しかし、全体的に見ればデメリットのほうが大きかった。死体を調べるシーンなどではどこをクリックすればいいかわからなく、テンポが損なわれるうえ、ストレスもたまる。また、一部無駄な行動をとらないと次に進めない場面があったりと不親切なところもある。
エロシーン&アニメーション&CG
ところどころに3DCGアニメーションがある。そしてマップから行くところを選んだ際にも毎度アニメーションが流れる。スキップ可。
グロい一枚絵やアニメーションがある。内臓にこだわりを持つスタッフがいたのでしょう。
古いせいだろうが、各女性キャラにエロシーンは一つしかない。アニメーションもない。そしてポイント&クリックの悪いところがエロシーンにも出ている。せっかくかわいいキャラデザのキャラと致せるのに、どこをクリックしても同じテキストが流れて、気軽に楽しめなかった。
まとめ
キャラデザと世界観が良かったが、ポイント&クリックとストーリーの短さが悪い点だった。